東信偏愛女子チームのひなぽんです。
とんでもない歴史を持つ宿を発見してしまいました!!!
長野県でもっとも古い老舗で、室町時代から続く温泉宿が、なんと東信エリアの佐久市にあったのです。
名だたる歴史上の人物が宿泊し、貴重な資料も数多く残る、宿そのものが博物館のような場所。
しかも佐久市の名産である、“佐久鯉”料理もこの宿が発祥と言うではありませんか!
今回はそんな驚異的な歴史的エピソード連発の「佐久ホテル」をご紹介。とても一つの記事におさまらないため、前編・後編でお届けします。
現在の当主は19代目です。
宿がある岩村田という地は、古くから数々の街道が交わる交通の要衝であり、江戸時代には中山道の宿場町、また岩村田藩の城下町として栄えました。
そんな佐久地域の中心に宿を構えてきた佐久ホテルには、足利将軍をはじめ武田信玄などの戦国武将、岩村田藩主、諸国大名、近代では文人墨客、皇室関係、首相や大臣など……錚々たる方々が宿泊しています。
そんな由緒あるお宿なので、礼状や書状など、貴重な文献が2万点も残っているのだとか(現在も調査を続けており、そのたびに新たな発見があるそう)。すごすぎます……!
こんなにすごい歴史を持つのに、意外と知られていないのは、先代まで家訓として歴史を公開しておらず、現当主になってからようやく“歴史を残したい”という強い想いで、公開を始めたからだそう。まさに英断です。
と、謎の使命感に駆られ、半ば興奮気味にお宿へ向かいました。
さっそく中へ入ると、入り口から老舗の雰囲気がぷんぷんと漂っています。
玄関脇には鯉が泳ぐ石造りの池があり、飲む温泉、ホテル名物の甘茶(記事後編で紹介)でお出迎え。こういったサービスがとても嬉しい!
ほかにもロビーには温泉水で淹れたコーヒー、手作りのよもぎ焼酎も自由に飲めるようになっています。
一人用のシンプルな洋室は、歴史を感じますが、ゆっくりと快適に過ごせました。
歴史上の偉人たちと同じ味を堪能できるなんて、貴重な体験にわくわくが止まりません……!
宿の文献によると、慶安元年(1648)10月19日に鯉料理を小諸城主に献上しており、これが佐久鯉の一番古い記録だそう。延享3年(1746)には、伊勢神宮にも鯉料理を献上しています。
さて、個室に案内され、さっそく料理が運ばれてきました(取材だから個室というわけではなく、みなさん個室でのお食事だそうです)!
今回いただいたのは、佐久鯉会席料理「恋(れん)」。
鯉料理の定番である「鯉こく」(味噌汁)、「旨煮」(煮込み)、「洗い」(刺身)が揃うだけでなく、鯉の唐揚げや南蛮漬け、鱗の煎餅など、みごとな鯉尽くし!
鯉料理に使われているタレは、創業以来の継ぎ足し。醤油:酒:砂糖を1:1:1で継ぎ足し続けています。
また、鯉は地元農家さんが育てており、佐久鯉は冷たい流水で飼育されるため成長が遅く、3年かけて育てられた後、出荷されます。
それだけに臭みもなく、身が引き締まり、適度に脂肪が乗ったおいしい肉質になるそう。
筒切りにされた鯉は、珍しく卵入り。春から初夏にかけてのたまにしか見られないそうで、ラッキー!
とんでもない歴史を持つ宿を発見してしまいました!!!
長野県でもっとも古い老舗で、室町時代から続く温泉宿が、なんと東信エリアの佐久市にあったのです。
名だたる歴史上の人物が宿泊し、貴重な資料も数多く残る、宿そのものが博物館のような場所。
しかも佐久市の名産である、“佐久鯉”料理もこの宿が発祥と言うではありませんか!
今回はそんな驚異的な歴史的エピソード連発の「佐久ホテル」をご紹介。とても一つの記事におさまらないため、前編・後編でお届けします。
佐久ホテルの歴史
創業はなんと室町時代の正長元年(西暦1428年、あと4年で創業600年)!現在の当主は19代目です。
宿がある岩村田という地は、古くから数々の街道が交わる交通の要衝であり、江戸時代には中山道の宿場町、また岩村田藩の城下町として栄えました。
そんな佐久地域の中心に宿を構えてきた佐久ホテルには、足利将軍をはじめ武田信玄などの戦国武将、岩村田藩主、諸国大名、近代では文人墨客、皇室関係、首相や大臣など……錚々たる方々が宿泊しています。
そんな由緒あるお宿なので、礼状や書状など、貴重な文献が2万点も残っているのだとか(現在も調査を続けており、そのたびに新たな発見があるそう)。すごすぎます……!
こんなにすごい歴史を持つのに、意外と知られていないのは、先代まで家訓として歴史を公開しておらず、現当主になってからようやく“歴史を残したい”という強い想いで、公開を始めたからだそう。まさに英断です。
いざ佐久ホテルへ!
そんな唯一無二の歴史を誇るお宿が東信エリアにあるならば、ぜひとも宿泊せねば。と、謎の使命感に駆られ、半ば興奮気味にお宿へ向かいました。
さっそく中へ入ると、入り口から老舗の雰囲気がぷんぷんと漂っています。
玄関脇には鯉が泳ぐ石造りの池があり、飲む温泉、ホテル名物の甘茶(記事後編で紹介)でお出迎え。こういったサービスがとても嬉しい!
ほかにもロビーには温泉水で淹れたコーヒー、手作りのよもぎ焼酎も自由に飲めるようになっています。
一人用のシンプルな洋室は、歴史を感じますが、ゆっくりと快適に過ごせました。
夕食は宿名物・鯉料理のフルコース
今回楽しみにしていた一つ。佐久鯉料理発祥の宿で、鯉のフルコース会席料理を味わうこと。歴史上の偉人たちと同じ味を堪能できるなんて、貴重な体験にわくわくが止まりません……!
宿の文献によると、慶安元年(1648)10月19日に鯉料理を小諸城主に献上しており、これが佐久鯉の一番古い記録だそう。延享3年(1746)には、伊勢神宮にも鯉料理を献上しています。
さて、個室に案内され、さっそく料理が運ばれてきました(取材だから個室というわけではなく、みなさん個室でのお食事だそうです)!
今回いただいたのは、佐久鯉会席料理「恋(れん)」。
鯉料理の定番である「鯉こく」(味噌汁)、「旨煮」(煮込み)、「洗い」(刺身)が揃うだけでなく、鯉の唐揚げや南蛮漬け、鱗の煎餅など、みごとな鯉尽くし!
鯉料理に使われているタレは、創業以来の継ぎ足し。醤油:酒:砂糖を1:1:1で継ぎ足し続けています。
また、鯉は地元農家さんが育てており、佐久鯉は冷たい流水で飼育されるため成長が遅く、3年かけて育てられた後、出荷されます。
それだけに臭みもなく、身が引き締まり、適度に脂肪が乗ったおいしい肉質になるそう。
筒切りにされた鯉は、珍しく卵入り。春から初夏にかけてのたまにしか見られないそうで、ラッキー!
鯉は魚の中でも薬効が多く、タンパク質やビタミンなど、とにかく栄養豊富だそう。あらゆる病気予防にも繋がり、佐久で鯉を食べていたお年寄りはみんな元気だとか。
また、母乳の出が良くなることから、妊婦や出産後のお嫁さんに鯉を送る風習もあるそうです。
初めてじっくりと味わった本物の鯉料理は、独特のクセもなく、本当に美味しかった……!
鯉の滋養強壮が襲い来るかのごとく、パワフルでものすごい食べ応えがあり、元気が漲りました!
鯉の滋養強壮が襲い来るかのごとく、パワフルでものすごい食べ応えがあり、元気が漲りました!
佐久ホテルでは宿泊者以外にも、伝統の郷土の味を堪能してもらうべく、日帰りランチやディナーで鯉料理を食べることができます。
コース料理だけでなく、旨煮や鯉こくの御膳のほか、単品で頼むこともでき、テイクアウトも可能。
今や佐久市内で佐久鯉料理を味わえるお店は限られています。ましてその発祥の場所で、当時と変わらぬ味を楽しめるなんて、本当に貴重で贅沢な体験。
ぜひ歴史や文化を感じながら、本物の鯉料理を堪能してはいかがでしょう♪
★ おまけ ★
鯉の会席料理の下に敷いてあったシート。佐久の方言が一覧で書いてありました!!
コース料理だけでなく、旨煮や鯉こくの御膳のほか、単品で頼むこともでき、テイクアウトも可能。
今や佐久市内で佐久鯉料理を味わえるお店は限られています。ましてその発祥の場所で、当時と変わらぬ味を楽しめるなんて、本当に貴重で贅沢な体験。
ぜひ歴史や文化を感じながら、本物の鯉料理を堪能してはいかがでしょう♪
★ おまけ ★
鯉の会席料理の下に敷いてあったシート。佐久の方言が一覧で書いてありました!!
聞いたことないものばかり。こんなところも伝統ある老舗らしさを感じますね。
佐久ホテルの奥深さはまだまだこれから。後編は次週(2024年8月2日の記事)へと続きます。
上田市を中心に活動する女性クリエイターチーム。それぞれの「好き!」をそれぞれの視点で掘り下げ、東信の暮らしを楽しんでいる。
全員一度県外に出たUターン&県外からの移住者だからこそ感じる東信の魅力を感性のおもむくままに取材し、お出かけ情報・暮らし情報を発信します!
メンバーと得意分野 紹介
アユミ(デザイナー)/登山・アート・音楽・美容
ちーやん(編集者・広報)/動物・自然・スーパー・移住暮らし
ひなぽん(イラストレーター・編集者)/ご当地のグルメ・喫茶店・文化・温泉・居酒屋
サポーターさちぽん/グルメ(特にワイン・蕎麦)・イベント
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佐久ホテルの奥深さはまだまだこれから。後編は次週(2024年8月2日の記事)へと続きます。
住所 | 長野県佐久市岩村田中山道今宿553番地 |
営業時間 | ランチ/11:30〜14:00(LO) ディナー/17:30〜20:00(LO) ※予約推奨 |
定休日 | 無し |
HP | http://www.sakusaku.co.jp/ |
備考 | 宿泊は平日1泊2食付き11,600円〜(2名で宿泊した場合の1名あたりの金額)※鯉の会席料理は追加料金がかかります |
東信偏愛女子とは……
上田市を中心に活動する女性クリエイターチーム。それぞれの「好き!」をそれぞれの視点で掘り下げ、東信の暮らしを楽しんでいる。
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メンバーと得意分野 紹介
アユミ(デザイナー)/登山・アート・音楽・美容
ちーやん(編集者・広報)/動物・自然・スーパー・移住暮らし
ひなぽん(イラストレーター・編集者)/ご当地のグルメ・喫茶店・文化・温泉・居酒屋
サポーターさちぽん/グルメ(特にワイン・蕎麦)・イベント
この記事を書いたライター
ひなぽん
イラストレーター・編集者|千葉県出身。書店に入り浸る学生生活の後、出版社で旅行雑誌の編集者となる。全国各地を取材した経験から、ローカルに魅力を感じ、2017年に上田市に移住。観光関係の広報の仕事や、イラストレーターとして活動中。手相鑑定士でもある。趣味はレトロな風景を求め旅に出ること。とくに喫茶店や工芸品、温泉などが好き。
イラストレーター・編集者|千葉県出身。書店に入り浸る学生生活の後、出版社で旅行雑誌の編集者となる。全国各地を取材した経験から、ローカルに魅力を感じ、2017年に上田市に移住。観光関係の広報の仕事や、イラストレーターとして活動中。手相鑑定士でもある。趣味はレトロな風景を求め旅に出ること。とくに喫茶店や工芸品、温泉などが好き。
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