明けましておめでとうございます✨
改めまして、今年も「東信さんぽ」を、そして東信を楽しむ女性クリエイターチーム「東信偏愛女子」をどうぞよろしくお願いいたします!

今年もメンバーそれぞれの感性のおもむくままに、さまざまな切り口から東信エリアの魅力をお伝えできたらと思います。

2025年巳年の開幕ですね!

何を隠そう東信偏愛女子のちーやんは巳年生まれ。2025年は年女です!(やだ、歳がバレちゃう。)


東信偏愛女子シリーズ
2025年1発目は、年女ちーやんが、上田市に蛇にまつわる珍しい神社があると聞いて行ってきました。

松尾宇蛇神社(白蛇神社)

国道18号上田バイパスの「信州上田医療センター」の信号を曲がり、細い坂道を上ること数百メートル。

白い建物が目を引くこちらが松尾宇蛇神社まつおうじゃじんじゃ)。

白蛇神社」、「白蛇さん」とも呼ばれ、古くから地域の人々に親しまれている神社です。

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この神社は、その名の通り白蛇の霊を祀った神社。その白蛇は、上田城二の丸の堀の主であり上田城の守護神、また上田盆地の守り神でもある蛇だと伝えられています。


松尾宇蛇神社という名前は、時の上田城主がこの白蛇の霊を「松尾宇蛇」と名付けたことに由来します。現在は松尾宇蛇大神としてお祀りされているそう。


山伏が創建した珍しい神社

白蛇神社は「嶽行」という御嶽行者(仏道・修験道の修行をする者)が創建したと伝えられる珍しい神社。

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拝殿前には嶽行行者の像も。


「白蛇神社」のホームページには伝説をもとに書かれた白蛇神社の成り立ちをまとめた白蛇伝が掲載されています。このような言い伝えが残るのも、歴史ある上田ならでは! ご興味のある方はぜひご一読を。



毎年53日に行われる春季大祭では、火をつけて燃やした薪炭の上を裸足で歩く「火渡り」や、日本刀の刃を裸足で踏みしめる「刃渡り」が行われます。


火渡り・刃渡りともに本来は修行として行われるもの。通常 神社で行われることは少ないのですが、開祖が御岳山の行者だったことに由来して行われているそう。

「火渡り」は穢れ払いや浄化、願掛けの意味で一般の参拝客も参加することができるそうですよ。

たくさんの神々が集う小径を散策

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いざ、お参りへ。
まずは鳥居をくぐって松尾宇蛇神社の奥社を目指します。

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ちーやんが訪ねた日はまだ年末年始の参拝の時期ではなかったので、野鳥の鳴き声が聞こえるほかはしんと静まりかえり、心まですーっと静かに。少し前まで師走のタスクに追われ、心がざわついていたのが嘘のよう。
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日々の喧騒を離れ、砂利や落ち葉を踏みしめる音や、鳥の声に耳を傾けながら進みます。


名称未設定のデザイン (5)
小径を奥へ進むと、伏見稲荷大神社や子安神社など、松尾宇蛇神社のほかにも小さなお社がたくさん並んでいます。
(左上)伏見稲荷大神社
(右上)子安神社
(左下)延命子育地蔵尊、水子地蔵菩薩、九頭龍大権現社
(右下)弁天堂
この小径の一番奥には、弁天滝不動尊が祀られた滝も。

こちらが松尾宇蛇神社の奥社。
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昔から蛇は財を成すと言われ、開運・出世をはじめ、試験合格祈願・商売繁盛などさまざまなご利益があり、上田市のみならず遠方からも参拝者がいらっしゃるそう。


また、先ほどご紹介したさまざまな神様は、いろいろな経緯でこの場所に集まっていらっしゃったそうで、
ご利益もさまざま。

なぜこの白蛇神社にお社があるのか、その歴史やそれぞれのご利益を確認しながらお社を巡るのも趣き深いかもしれません。


白壁の拝殿へ


続いて白い壁が目を引く立派な拝殿へ。
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こちらには、この神社の創建の経緯から松尾宇蛇大神のほか、御嶽三社大神(御嶽山座王大権現、八海山大頭羅神王、三笠山刀利天宮)も祀られているそう。

ちーやんがお参りした直後にも、ランニング中と思しき男性が慣れた雰囲気でお参りしていきました。地元の人の日常に溶け込み愛されている神社なんですね。

この拝殿の裏手にも、五穀豊穣の大黒様、商売繁盛の恵比寿様を祀った大黒恵比寿福徳神社があり、海運スポットが満載です。


白蛇神社の不思議

神社の方に尋ねると、白蛇神社にはいくつか不思議なポイントがあるそう。

ホームページでも紹介されているのが、このろうそく。
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拝殿の中にお邪魔して見せていただきました。

溶けたロウがまるで蛇のように長く伸びています。確かに不思議…ですが、白蛇神社ではこのようなことが起こるそう。何か良いことが起きる兆し…とも言われているそうですよ。

また、通常の神社ではお社や鳥居は南向きに立てられることが多く、白蛇神社の拝殿の鳥居も辰巳の方角(東南)であるのに対し、奥社の鳥居はそこから少しずれた方角を向いています。
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手前が奥社の鳥居、そのすぐ左手奥にあるのが拝殿の鳥居。

これはこの神社の成り立ちが関係しているそう。

先ほどご紹介したように、白蛇神社は上田城の守護神であった白蛇を祀っていることから、奥社とそれに続く鳥居は、上田城の方角を向いているんです。同様に、拝殿を囲む玉垣の上に作られた蛇の石像も、上田城や上田盆地を見下ろしています
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往古来今、上田盆地を見守っているような白蛇の後ろ姿。

上田市街を見下ろす眺望も

高台にある白蛇神社からは晴れていれば上田盆地がきれいに見渡せます。
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日々忙しいとつい目の前のことだけに集中してしまいがち。こうして清々しい空気に包まれた場所から美しい景色を眺めていると、物理的にもマインド的にも視野が狭くなっていたことに気づかされます。

巳年の2025年、蛇にまつわる白蛇神社にお散歩がてらお参りしてみてはいかがでしょうか?初詣の賑わいもひと段落したこの時期、ゆったりした気分での参拝がおすすめです。

皆様にとって素晴らしい年になりますように。


松尾宇蛇神社
住所長野県上田市上田新田3139番地
HPhttps://www.ne.jp/asahi/hakuja/jinja/NewFiles/newgosaijinphoto.html
備考駐車場あり(神社手前と拝殿横の2か所)

東信偏愛女子とは……


上田市を中心に活動する女性クリエイターチーム。それぞれの「好き!」をそれぞれの視点で掘り下げ、東信の暮らしを楽しんでいる。
全員一度県外に出たUターン&県外からの移住者だからこそ感じる東信の魅力を感性のおもむくままに取材し、お出かけ情報・暮らし情報を発信します!

メンバーと得意分野 紹介
アユミ(デザイナー)/登山・アート・音楽・美容
ちーやん(編集者・広報)/動物・自然・スーパー・移住暮らし
ひなぽん(イラストレーター・編集者)/ご当地のグルメ・喫茶店・文化・温泉・居酒屋
サポーターさちぽん/グルメ(特にワイン・蕎麦)・イベント

この記事を書いたライター



ちーやん

ちーやん
編集者・広報|埼玉県出身。大学在学中より書籍・雑誌編集に携わり、気づけば編集歴20年超。2019年上田市に移住し、企業での広報・デザイン会社勤務を経て、現在はフリーランスで活動中。猫をはじめとした生き物全般とツルヤを愛する二児の母。モットーは禅の「柔軟心」強く・優しく・朗らかに暮らしたい。