早いもので2024年も残すところ半月あまり。
街はクリスマスムードですが、スーパーマーケットではクリスマス商品のほか年末年始用の商品も並び始めています。

東信偏愛女子のちーやんは埼玉県から上田市に移住して6回目の年末。
実は毎年思っていました。

年末が近づくと突如として大量に現れる立派な魚の切り身、なんかすごくない?

…ということで、今回は県外出身の東信偏愛女子ちーやんが信州の年末年始について調べてみました!

信州の年末イベント「お年取り」

お年取りは信州の年越し行事
1年間無事に過ごせたことへの感謝や、新年への祈りを込めて、家族や仲間たちと大晦日に縁起物の豪華なお料理をいただきます

多くの地域で年が明けた元日からいただくおせち料理も、長野県ではお年取りに食べる(大晦日から食べる)風習があるといわれています。
長野県のほか、北海道や東北の一部でも大晦日におせちを食べる地域があるそう!
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調べてみると、かつておせち料理は「年取り膳」として大晦日に食べるものだったようです。
旧暦では日が暮れたらその日は終わり、新しい日が始まると考えられていました。その考え方では大晦日に日が暮れたら新年の始まり。

両端が細くなった祝箸で、降臨された年神様と共にいただく食事が「おせち料理」だったんですね。

…ということは、大晦日におせち料理を食べるスタイルが変わっているのではなくて、多くの地域が「おせちは午前0時を過ぎた元日から食べるもの」というスタイルに変化していく中、長野県を含む一部地域では昔ながらの風習が根付いている、ということなのかもしれません。

お年取りのメインディッシュは「年取り魚」

そんなお年取りで用意される縁起物のお料理の中でも欠かせないのは「年取り魚」
そう、スーパーに突如として大量に現れるあの極厚な魚の切り身たち
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実際はもっともっと極厚でビックリする大きさ!

長野県内でも長野市などの北信では立派に成長して戻ってくる縁起物の「サケ」、松本市などの中信では出世魚の「ブリ」が食べられているそう!

実は「年取り魚」を食べる風習は全国的にあり、東日本では「サケ」、西日本では「ブリ」が食べられているそう。長野県はこの東西の境目に位置しているため、県内でも「年取り魚」の種類が異なるんだとか。

我々の暮らす東信は?というと「サケとブリの混在エリア」。ちーやん調べによると、上田市はおおむね「サケ」寄りのようでした(もっとくわしく調べたら上田市内でも地域性があるかも)。
東信地域では鯉で有名な佐久市が近いため、鯉をいただく文化もあるようです。

東信の郷土料理「サケの酒粕煮」を作ってみた!

年取り魚はサケだよ!というお宅にどんな料理法で食べているかを聞いてみると、多くは酒粕と合わせてお料理をされていました。

レシピサイトにも信州のお正月料理として多く挙がっているのは「サケの酒粕煮」

ちーやん調べでは、レシピ通り酒粕煮にするお宅と、ゆでたサケに塩や砂糖で調味した酒粕のたれ?をかけていただくというお宅が半々くらいの印象。
酒粕は家族内でも好き嫌いが分かれるようで、その対策として酒粕だれを別添えにしてお好みでかける方式に進化したのかもしれませんね。

今回、ちーやんがサケの酒粕煮作りに初挑戦しました!
\それっ!/
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東信出身の皆さん、こんな感じで合ってる?

サケの切り身を酒粕と水で煮て、塩・砂糖で味を調えるという、とってもシンプルな調理法で初心者でも簡単に作れました。

肝心のお味は…ビジュアルからあまり期待していなかったのですが(サケの酒粕煮ファンの皆さんごめんなさい)、食べてみるとサケと酒粕の風味がマッチしてとっても美味しい!

焼き魚用にスーパーで売られている「サケの粕漬け」的な感じ?で、子ども達にも意外と好評でした。
簡単だし、また作ってみたい!

参考にしたのはこちら↓


二年参りってなんだ!?

信州の年末年始で忘れてはならいのが「二年参り」。移住してくるまで聞いたこともなかった言葉です。
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二年参りは長野県や新潟県などの一部地域でのみ行われている初詣のスタイルで、午前0時をまたいでお参りすること。大晦日と元日、2年にまたがってお参りするのでこう呼ばれるんですね。

長野県では当たり前の言葉すぎて、今回お話を聞いてみると「二年参り」が全国的に使われている言葉ではない事実を知って驚愕している生粋の信州人がチラホラと(笑)

でも実際にやっているかを聞くと、やっているという人は少ない印象でした。やはり寒いですからね。
ちーやんも二年参りしてみたいという興味はありつつ、やっぱり大好きな猫たちと自宅でぬくぬくしていたい…かな(笑)

ダークホース現る!? 隠れた人気者「酢だこ」

今回は、個性豊かな信州の年末年始に注目して、たくさんの方にお話を聞いてみました!
いろいろとお話を聞いていくうちに、「年取り魚」とともに信州の年末に欠かせないらしい食べ物が。

それは…酢だこ
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「年取り魚」について尋ねても、最後に「あとタコね、酢だこ!」と添えてくる方が多いことに驚き!
東御市出身 東信偏愛女子アユミも真っ赤な酢だこが大好き!とのこと。

ちーやんの溺愛する長野県のハイレベルスーパー「TSURUYA(ツルヤ)」でも12月初めから酢だこコーナーが出現。年末年始商品で一番最初に登場してきたのでは?
ツルヤオリジナルの酢だこもあり、縁起物の真っ赤な着色タイプと無着色タイプの2種類が販売されています(赤は魔除けの意味を持つそう)。

タコは「多幸」に通じる、タコが墨を吐いて逃げる様子から「苦難を煙に巻く」などと考えられている縁起物。全国的におせち料理の定番食材で、関西では「うま煮」、信州や関東以北では「酢だこ」でいただくのが一般的だそう。

年末年始のお買い物の際には、隠れた人気者、酢だこにも注目してみてくださいね!


郷土色豊かな信州の年末年始を楽しんでみては?

地域それぞれの文化が色濃く残る年末年始の風習。
今回調べてみると、信州もとても不思議でおもしろい! 全国的に見ても個性強めなのでは?

とにかくこの話題を持ち出すと、地域色だけでなく各家庭ごとさまざまで、盛り上がること間違いなしでした!

皆さんも年末年始の風習について、周囲の方とお話してみては?
そして、個性豊かな信州の年末年始を楽しんでみてはいかがでしょうか?


東信偏愛女子とは……

上田市を中心に活動する女性クリエイターチーム。それぞれの「好き!」をそれぞれの視点で掘り下げ、東信の暮らしを楽しんでいる。
全員一度県外に出たUターン&県外からの移住者だからこそ感じる東信の魅力を感性のおもむくままに取材し、お出かけ情報・暮らし情報を発信します!

メンバーと得意分野 紹介
アユミ(デザイナー)/登山・アート・音楽・美容
ちーやん(編集者・広報)/動物・自然・スーパー・移住暮らし
ひなぽん(イラストレーター・編集者)/ご当地のグルメ・喫茶店・文化・温泉・居酒屋
サポーターさちぽん/グルメ(特にワイン・蕎麦)・イベント


この記事を書いたライター



ちーやん

ちーやん
編集者・広報|埼玉県出身。大学在学中より書籍・雑誌編集に携わり、気づけば編集歴20年超。2019年上田市に移住し、企業での広報・デザイン会社勤務を経て、現在はフリーランスで活動中。猫をはじめとした生き物全般とツルヤを愛する二児の母。モットーは禅の「柔軟心」強く・優しく・朗らかに暮らしたい。