東信偏愛女子のちーやんです。

10月も半ばに近づき、東信エリアはさまざまな農作物の収穫期♪
ぶどうやりんごなど美味しいフルーツのほか、お米も稲刈りシーズンを迎えています。

そんな収穫最盛期に、東信エリア(特に上田市~小諸市)の特産物として忘れてはならないのがワイン用ぶどう🍇✨

今回は、ワイン初心者の東信偏愛女子 ちーやんが、地元産ワインの楽しみ方を探るシリーズの第2弾!
今シーズン参加したワイン用ぶどうの農作業体験をふりかえりながら、ワイン用ぶどうについてご紹介します。


ワインはぶどうが命

なんだか敷居が高い気がして、これまで気軽に楽しめなかったワイン。でも、せっかくワイン作りのさかんな東信エリアに住んでいるんだから、もっと地元産のワインを楽しみたい!

…と、ワイン上級者の東信偏愛女子サポーターのさちぽんと上田駅すぐのワインテリアBe-Oneさんを訪ね、ワインの奥深さをちょっぴり垣間見たのは今年5月。


その時の記事はこちら↓



そこで感じたことは、

ワインって自分が思っていた以上に農産物加工品だということ!

…というのも、天候や土壌などに影響を受けて変化するその年のぶどうの出来が、ワインの味わいを決めると言っても過言ではないそう。(主原料なんだから、当たり前といえば当たり前なのかもしれませんが。)


つまり「ワインを知るためには、まずぶどうを知らなくちゃね!」ということで、今シーズンは何度か農作業体験に参加しワイン用ぶどうが育っていく様子を見てきました!

ワイン用ぶどうの1年

まずは、ワイン用ぶどうの1年をざっと調べてみました!


12
月頃~ 

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前年の収穫が終わり、ぶどうの木はすっかり落葉して休眠期。

この頃、それまでに伸びた枝のうち必要なものだけを残して形を整える「剪定」を行う。




3
4月頃

芽吹きが始まる。

この時期に始めるのは、「芽かき」作業。ぶどうの房が多くなり過ぎないよう、余分な新芽は摘み取る。また、剪定した枝が伸びる際に枝同士が混み合って日当たりが悪くならないよう、バランスを見ながら枝をワイヤーに結びつける「誘引」と呼ばれる作業も。



5
7月頃

ぶどうの木がぐんぐん成長する時期。芽からは葉や実をつける枝(新梢)が伸びる。芽が出てから70日ほどで花が咲き、その後受粉して実ができる。
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この時期には新梢の枝先を摘み取ったり(摘芯)、ぶどうの房を間引いたりして(摘房)、適正な数のぶどうの房にたっぷり栄養がいくように手入れをする。

また、通気性を良くしたり、ちょうどよく日が当たるよう、余分な葉を取り除く「徐葉」作業も。




7
8月頃

ぶどうの実が成長し、赤・黒ぶどうは着色する時期。引き続き、必要に応じて摘芯・摘房・徐葉などの収量調整作業を行う。



910月頃

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開花から100日ほど、ぶどうの実が成熟し、いよいよ収穫!

収穫後、葉が落ちてぶどうの木は休眠期に入る。

(ぶどうの皆さんったら、手が…手がかかるじゃないですか…)
ほかの農作物も同じだと思いますが、ワイン用ぶどうも良いぶどうを作るためには、その時々でぶどうの様子を見ながらさまざまな手入れが必要なようです。(夏場は除草も大変だし💦) ぶどうと真摯に向き合い続けるワイン生産者さんの熱意に脱帽✨ 本当に頭が下がります。


農作業体験① 徐葉作業


ちーやん、初めてのワイン用ぶどうの農作業!

今回は上田市丸子にあるシャトー・メルシャン椀子ワイナリーのぶどう畑(椀子ヴィンヤード)の徐葉作業に参加しました。

その畑の地形による風の通り方、時間ごとの日当たりを考慮して、スタッフさんに教えていただきながら余分な葉を取り除いていきます。

夏に向けて、風通しを良くするとともに、ぶどうの房が日差しをしっかり浴びるように。逆に強すぎる西日は防げるよう葉をあえて残す部分も。

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まだまだ小さいぶどうの実を触らないよう気を付けながら、余分な葉は大胆に取り除きます。

想像以上に思い切って葉を落としていくので初めはビックリでしたが、農学部出身の血が騒ぎ(?)やり始めるとついつい熱中してしまいました。

東京ドーム6個分の広さというとても広大な椀子ヴィンヤード。今回のようなボランティアがお手伝いに入るとはいえ、お手伝いできる範囲はごくごくわずか。スタッフの皆さんが常日頃から畑全体を手入れしているかと思うと気が遠くなる作業です。


農作業体験② 収穫作業


収穫体験も椀子ヴィンヤードで。せっかくなので、朝から行う通常の収穫体験のほか、日が昇る前から行うミッドナイトハーベストにも参加させていただきました!

徐葉作業の時には小さかったぶどうの実がすっかり大きく成長!
今年の酷暑を耐え抜いたぶどう達を、スタッフさんに教えていただきながら、1房1房収穫していきます。

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こちらはミッドナイトハーベストの様子。

ミッドナイトハーベストは夜間にぶどうを収穫すること。この日は午前3時から収穫を始めました。まだ真っ暗な中、ヘッドライトで手元を照らしながらの収穫作業です。

真っ暗の中、虫の音を聞きながら、黙々とぶどうを収穫する。経験したことのない時間でしたが、非日常のとてもいい時間でした。
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ぶどうが日中よりぷりぷりと弾力があるような気もします。

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ちなみに、ミッドナイトハーベストは、夜間に果実の糖分が高いうちに収穫できたり、果実が冷たい状態で収穫できるため、果実の温度が上がりすぎることによる果汁の劣化や微生物汚染を防ぐことができるそう。


また、深夜から早朝にかけて香りの成分が増加するという研究結果も出ているそう。そのため、その時間帯に収穫することで香りに特徴のあるワインを作ることができるんだとか。


※徐葉作業や、日中の収穫体験は時期になると自治体広報紙や、各ヴィンヤードのSNSなどでボランティアスタッフの募集が出ます。来シーズン、興味のある方は参加してみては?

ぶどう畑に想いをはせて


やっぱり実際に体験してみることは大切ですね!

今回、ほんの一部分ですがぶどう栽培を実際に体験してみて、想像以上に手間暇をかけて大切に栽培されていることを知りました。


その時々のぶどうの様子に合わせた手入れはもちろんのこと、今年のように酷暑や長雨など天候の影響も考えるとワイン用ぶどうの栽培って本当に繊細で手間がかかる!

今年収穫したぶどうは仕込み・醸造を経て来年ワインになってお店に並びます。

ぶどうがどんな場所でどんな風に育ってきたのか、生産者さんや醸造家さんがどんな想いで、どれだけの手間をかけてワインを作っているのか、目の前のグラスに注がれたワインの “ここに至るまで” に想いをはせながらワインをいただくのも素敵です。
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↑こちらは、今回 農作業体験をさせていただいたシャトー・メルシャン様の「萌黄 2020」。
東信ワインではありませんが、長野県を含む国産のぶどうのみを使用した辛口白ワインです。

ワイン上級者の皆さんが、ぶどうの産地やワイナリーさんにこだわってワインを選ぶのはワインがグラスに注がれるまでのストーリーや、そこから生まれるワインの個性にも注目しているからなんだろうな…🍷✨


また少しワインへの理解が深まった気がしました。


椀子マルシェ開催!

今回、ぶどうの徐葉・収穫体験をさせていただいた椀子ワイナリーでは、1026日(土)~27日(日)の2日間、椀子マルシェが開催予定。

予約不要&無料で参加できるワイナリーツアーが開催されていたり、地元の美味しいフードが堪能できるキッチンカーも出店予定。スーパーボールすくいなどが楽しめるキッズコーナーもあり、ヤギとの触れ合いも   

親子で楽しめる2日間になりそうです。

こちらは椀子ワイナリーへ向かう道からの眺望。眼下に広がる一面のぶどう畑の先に浅間山を望む景色は絶景! 昆虫たちとの出会いも楽しめる自然豊かな環境なので、ワイナリー周辺をお散歩するのもおすすめです。
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10月最後の週末は椀子ワイナリーでゆったりと過ごしてみては?


開催日2024年10月26日(土)・27日(日)
時間26日 10:00~16:30(ワイン・フードのL.O.16:00)
27日 10:00~15:30(ワイン・フードのL.O.15:00
場所シャトー・メルシャン 椀子ワイナリー
〒386-0407 長野県上田市長瀬146-2
HPhttps://club.chateaumercian.com/article/fun/wineryreport/909/
備考臨時の無料シャトルバスも運行 ※詳しい情報は上記HP参照

東信偏愛女子とは……

上田市を中心に活動する女性クリエイターチーム。それぞれの「好き!」をそれぞれの視点で掘り下げ、東信の暮らしを楽しんでいる。
全員一度県外に出たUターン&県外からの移住者だからこそ感じる東信の魅力を感性のおもむくままに取材し、お出かけ情報・暮らし情報を発信します!

メンバーと得意分野 紹介
アユミ(デザイナー)/登山・アート・音楽・美容
ちーやん(編集者・広報)/動物・自然・スーパー・移住暮らし
ひなぽん(イラストレーター・編集者)/ご当地のグルメ・喫茶店・文化・温泉・居酒屋
サポーターさちぽん/グルメ(特にワイン・蕎麦)・イベント

この記事を書いたライター


ちーやん

ちーやん
編集者・広報|埼玉県出身。大学在学中より書籍・雑誌編集に携わり、気づけば編集歴20年超。2019年上田市に移住し、企業での広報・デザイン会社勤務を経て、現在はフリーランスで活動中。猫をはじめとした生き物全般とツルヤを愛する二児の母。モットーは禅の「柔軟心」強く・優しく・朗らかに暮らしたい。