上田市上丸子の企業「綿谷製作所」。

昭和11年に設立された歴史あるこの町工場ですが、令和の時代、変革を起こすために行動している真っ只中なんです。

今回はそんな変革を率先している、綿谷製作所4代目の綿谷一樹さんにお話を伺いました。

ー綿谷製作所ではどのような事業をされているんでしょうか？

綿谷製作所は創業87年目で、射出成形機や工作機械の部品加工や組み立てを行う、下請け事業をメインとした企業です。

しかし下請けだけだと経済事情に左右されるため、下請け事業と併せて現在は自分たちがメーカーとなれるような取り組みを行なっています。 

新規事業で、環境装置や空気清浄機を開発、製造して自社製品としてこれから専売していきたいという方向性です。

ー自社製品／自社事業として、空気清浄機や環境装置などを選んだ理由はそれぞれなんでしょうか？

環境装置については、SDGsや環境問題などの課題が多くある中で、処理装置自体の需要が多いことがまず理由としてあります。

我々に協力してもらっている会社さんも、そういった開発や設計まではされるんですが、実際に物にするという技術の部分をうちに依頼されたという経緯がありまして。また社長がフィリピンをはじめ東南アジアを訪れた際に、処理されていないゴミが無人島に山積みになっているのを見ました。自分たちが少しでも役に立てるところがあればやっていきたいという思いもあり、事業としてやっていく決意を固めました。

共同での開発や今後の販路拡大に向けて現在取り組んでいます。 

※綿谷製作所の環境装置の内の1つ、生ゴミ処理を行い土壌改良する「亜臨界」。滅菌を行い野菜栽培に合った土壌づくりを行う。

空気清浄機についても同じく、こちらも開発者の方が「全体のスキームはあるが製品化できていない」とのことで、綿谷製作所でお願いできないかと依頼があり、取り組むようになりました。

こちらは光触媒とLEDを使ってコロナなどのウイルスを不活化させる作用があり、一般家庭だけでなく、美容室や病院などの施設美化として導入いただいております。

LED空気清浄機 PLEIADES（プレアデス）　ホームページ

https://pleiades.bz

ー新規事業などを通して、今後の綿谷製作所の展望を教えてください。

環境装置については、「循環型社会」を目指しています。

大きいところで言うと大手さんが担っているところもあるので、我々としてはもう少し小さい部分、市町村だったり中小企業だったり、そういったところと協力しながら国内・海外それぞれに向けて自分たちが持っている設備・プラントを使って貢献できないかなと。ゴミや不要物を再生し、資源化してエネルギーコストの削減や電力化を行っていきます。

この1年2年は特に力を入れてやっていきたいなと思います。 

空気清浄機はやはりコロナ対策メインではあるんですけれども、コロナ以外でも感染症や臭いなどを強力に処理することができます。

需要を見極めつつ、今在庫も作っておりますので、色々なところで使ってもらえたらなと思っています。

※空気清浄機「PLIEADES」。コロナなどのウイルスを不活性化でき、ニオイなどへの対策としても効果を発揮する。

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ー最後に何か自由に一言お願いできますでしょうか。

現在、綿谷製作所では会社の理念として「全社員の幸福度を向上させる」という取り組みを行なっています。

こちらはもちろんウェルビーイングに基づいて、全員が最高のパフォーマンスでできるように会社として全員をサポートしていこうという体制をとるようにしています。

求人がなかなか難しい時代になってきていますので、若手採用に力を入れているのはもちろん、男性だけではなく女性も活躍できる場を製造業でも作っていきたいなと思い、その環境を作れるよう現在経営者と幹部で土台作りを行なっています。 

そんな形で、新事業と下請け事業をうまく融合しつつ、綿谷製作所はこれから創業100年、それからさらにその先に向けて事業継続できるように邁進していきます。この機会に綿谷製作所をより知ってもらえたら幸いです。 

【綿谷製作所】